これで中間検査のレポートは終わりです。 ここで検査官からためになる話を2つ教えて頂いたので書き留めておきます。
ひとつは法定備品のひとつである笛ですが、その役割はただ遠くまで音が届くということだけではなく、大声を上げてしまうより笛を吹いた方が体力を消耗させないで済むというところに大きな利点があり、万一長い時間漂流することになってしまった場合でも笛を活用した方が長い時間生存できる可能性も高くなるということなのです。
もうひとつは今では信号紅炎の代わりに携帯電話を常に装備していれば、その条件で変更手続きは可能になりました。でも実際トラブルになってしまった場合に、もし目の前を通り過ぎる船に助けを呼ぶ場合に信号紅炎なら気付いてもらえるかもしれないが、信号紅炎を持たない場合にはその通り過ぎる船の携帯番号が分からなければ助けてもらうことが出来ないことも大いに有り得るということであります。連絡できるマリーナなどを持たない我々には信号紅炎のほうが心強いのかもしれないのです。
これからは自己責任を追及される時代です。変更手続きをすれば携帯電話を装備品として沿岸から5海里までの範囲内では信号紅炎を持たなくても良いことになりました(つまり可搬艇ボートはOK)。とは云え、電波がその全ての範囲をカバーしているわけではないですし、地形によっては海岸から数百メートルの距離でも入らない海域も実際にはあるのです。またバッテリーが切れてしまったりとか、誤って電話を水没してしまったときなどそういうときに限ってトラブルが発生したりするかもしれないのです。備えあれば憂いなしです。可搬艇ボートの場合は是非新しい信号紅炎を購入して検査を受けることを願っています。もし携帯電話に変更手続きをされてしまっても常時信号紅炎も積んでおいて欲しいものです。 |